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パレスチナを知っていますか？ その１ 吉田阿純
2018/01/15（月)
〔はじめに〕
NPOアースキャラバンの吉田阿純（あすな）です。
NPOアースキャラバンでは、パレスチナへの支援を行っています。
「メディアはパレスチナの人がまるでみんなテロリストであるかのように伝えているけれど、本当はそれはほんの一部に過ぎなくて、とても人懐こく、優しく、あたたかい人たちなんです。」
人に話すとき、よくそんな説明をしていました。ところが、この半年ほどで気づいたことがあります。「パレスチナ」というと、きょとんとした顔で尋ねられることが多いのです。
「それって国の名前ですか？どこにあるんですか？」
そんなわけで、ちょっとずつ、パレスチナのことを書いてみたいと思います。
〔その１〕
パレスチナは、アフリカ大陸とユーラシア大陸のちょうどつなぎ目に位置する、かつて美しく広大であった地方の名前です※1。豊かな歴史と文化が根づき、オリーブが実り、豊富な果物と美味しいワインがあり、複数の民族・宗教の人々が平和に暮らしていました。
ところが第二次大戦後、他の国々が勝手に行った取り決め※2により、イスラエルという国がこの地につくられることになりました。もともといた人々は突然故郷を追われることになり、摩擦と暴力によって、暮らしも、大地も、ずたずたに切り裂かれました。
1948年にイスラエルが建国されてから、イスラエル軍は不法な占領と攻撃を繰り返し、多くの村が廃墟と化しました。このわずか70年ほどの間に、パレスチナは世界地図からほとんど消し去られようとしているのです。
※1…国際社会では2012年、パレスチナの国連へのオブザーバー国家としての加盟が圧倒的多数で承認されましたが、正式な国家として承認されてはいません。そのためイスラエルは「国家間の侵略を禁じた国際法が適用されるケースではない」などと侵略行為を正当化しています。
※2…複雑なパレスチナ問題の経緯については、下記をご参照ください
※画像＝緑色の部分がパレスチナ。地図が少し古いため、今はもっと小さくなっています。年々確実に縮小しています。
