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世界平和なう:島の掟
2018/08/20(月)
沖縄出身のMと呑んでいたら、モアイがどーたらこーたらと言い出したので、
「なに?沖縄にもモアイあんの?」
と訊くと、
「いや、模合(もあい)ってのがあんの。みんなで毎月ちょっとずつカネ出し合ってさ、その月、デカい買い物する奴とか、引っ越しする奴とか、結婚する奴がそれを使うのさ。そーゆーの昔はあちこちでやってたさ、沖縄は今でもやんのさ」
酔ってきたMの言葉に沖縄方言のイントネーションが混じり出していた。
「あー、無尽は聞いたことある」
なんでも子どもから高齢者まで仲良しの子ども、同業者、趣味の仲間、隠居老人、経営者とかいろんな模合があって、金額も千差万別なのだと。
地域のつながりや人間関係が希薄な現代にまだそんなことが行われているとはさすがウチナーンチュ。
ぼくは育ちが悪いのだろうか、こーゆー時、すぐ良からぬことを考えてしまう。
こないだも店の軒先に商品を箱ごと置いている店があったので、
「こんなとこに置いておいて万引きされませんか?」
と訊いたら、
「そんな奴相手にしてもしょうがないよ」
だと。なんかシビれた。元“そんな奴”として…
「…それね、最初にもらった奴がトンヅラしちゃうことってないの?」
「たまにある(笑)」
「それ、どーすんのよ?」
「うん…でも」
Mは美ら海を眺めるような遠い目をして言った。
「そいつ もう 島帰って来れないよね(微笑)」
島は、あったかくて…時々怖い。