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里親心:「優しさや希望、たくさんの贈り物を頂いている」小林弘葵(ひろあ)さん
2018/01/05(金)
NPOアースキャラバンのバングラデシュ里親プロジェクトに里親さんとして参加している方から寄稿して頂く里親心(サトオヤゴコロ)のコーナーです。今回は小林弘葵(ひろあ)さんにご協力頂きました。小林さん、ありがとうございます。
※写真はアースキャラバン中東プログラムに参加した小林さん(中央の帽子姿の女性)
※写真はアースキャラバン中東プログラムに参加した小林さん(中央の帽子姿の女性)
私は以前子どもが苦手だったんです。
でも縁あって子どもと遊ぶボランティアに参加するようになりました。
ある時、何度か遊んだことのある男の子がなんとなく元気がありませんでした。その子がボソッとつぶやきました。
「ぼくが勉強できないから、お母さんが怒るんだ…」
その言葉を聞いたとき、自分も子どもの時そんな風に感じていたという感覚が蘇ってきました。子どもは親や周りの人のことを全部自分の責任だと無意識に感じているんだなと。
「ぼくが勉強できないから、お母さんが怒るんだ…」
その言葉を聞いたとき、自分も子どもの時そんな風に感じていたという感覚が蘇ってきました。子どもは親や周りの人のことを全部自分の責任だと無意識に感じているんだなと。
こんなこともありました。
一人の男の子が別の男の子に
「さっきはあんなこと言ってごめんね」
と謝っていました。相手の子は一瞬考えてから「うん」と言って笑顔で別れていきました。
その頃からだんだん、子どもが好きになってきました。
一人の男の子が別の男の子に
「さっきはあんなこと言ってごめんね」
と謝っていました。相手の子は一瞬考えてから「うん」と言って笑顔で別れていきました。
その頃からだんだん、子どもが好きになってきました。
そんなタイミングで、バングラデシュ里親プロジェクトに参加しました。
ラカイン族※の子ども達の夢、先生、僧侶、彫刻師、、、みんな夢がある。なりたいものがある。そしてその夢には、人の役にたちたい、みんなをハッピーにしたいという思いがたくさん入っていると感じました。
現地からのレポートで一人一人の子どもの表情を見ると、どの子どもも私の心の中にいる子どものように感じます。
楽しく勉強してあたたかい関係性の中で育ってほしいな、夢を叶えて豊かさがどんどん広がっていくように、、そんな願いが生まれます。
子どもを持つ人が「子どもにたくさん教えられる」とよく言いますが、私もラカインの子ども達からたくさんのことを教えてもらっているように思います。
里親と言いつつも、やさしさや希望や、たくさんの贈り物を実はいただいている、そんな気がしています。
差別や貧富の差、環境破壊や戦争、私が子どもだった頃よりもっと子ども達が生きづらい世界になっている気がします。責任を感じます。変えたいけど、そのために何ができるだろう?
里親プロジェクトの交流に流れる、あたたかさやおもしろさ、ワクワク感は、世界の閉塞感に風穴を開けるような気がしています。小さな穴でも1つ開いたら、楽しい方へ明るい方へワーっと流れていく、そんなイメージが浮かびます。ラカインの子ども達と共に成長するような気持ちで、楽しくプロジェクトに参加しています。
※ラカイン族…支援先であるバングラデシュ南部の仏教徒の少数民族。イスラム教を国教とするバングラデシュの中で差別、迫害されながらも助け合って暮らしている。