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カッコイイGuyと行くヨルダン渓谷・アカバ・ベドウィンの旅

2017/07/16(日)
パレスチナ人の人権に命を懸けているイスラエル平和団体「アユシュ」のリーダー、ガイ。
長年パレスチナ占領の反対運動を行い、イスラエルの世間からは白眼視されています。

ガイは本当にかっこ良かった。何よりも彼の生き方が!


そのガイに連れられて行ったのが、ヨルダン渓谷のKhirbet Mak-hul
 
そこは比較的人口の少ないC地区と呼ばれているところですが、イスラエルは現在も尚、入植地を増やし続けてています。

ガイに、いろいろ教えてもらって分かったことの一つに、「イスラエルはどのようにしてパレスチナ内に入植地を作るのか?」でした。
 
私は今まで、「大きな重機で土地を掘り起こし、大工事で建物を建設して”ハイ、出来上がり”って感じ」なのかなと思っていました。

それが驚いたことに、最初の段階はすべて手作業。ユダヤ教原理主義の髪形をした若者が、大きな石を運び込んでいたのです。
 
彼らは金髪でした。私は、ユダヤ教原理主義者の多くは黒髪が多い、という印象を持っていたので、彼らを見た時は驚きました。
一体彼らはどこから来たのだろうか?
社会不適応で教育を十分に受けていない若者をこのような場所に連れてきて、掘立小屋に住まわせ、入植地を造らせているそうです。
 
その後は重機を用い、大掛かりな工事によって入植地を完成させていくそうです。
いきなりやると騒ぎになるので、ひっそりと始め、気がついたら入植地ができている、というわけです。

 

もちろんこれは完全に国際法違反です。イスラエルの法律に照らし合わせても、違法なことだそうです。しかし、それが半ば公然と行われいるのが現実なのです。

 

ベドウィン(遊牧民)が生きる土地もまた、イスラエル政府の違法行為によって大きな被害を受けています。

 

ヒツジやヤギたちを遊牧させているところに、イスラエル軍のジープで来て動物たちを追い回し、怯えたヒツジたちはショック死するそうです。
このような不法行為を阻止するため、ガイのようなイスラエル人活動家だけでなく、諸外国からもボランティアたちがやって来ています。
彼らが何をするかというと、日中草原に一緒にたたずむのです。
それが一番効果的で、平和な阻止行動になるのです。
外国人がいたら、入ってこないのです。

 
ベドウィンのところから移動して、アカバという村にやって来ました。
ここもC地区です。
 
村の代表の方とお話をすることができました。
彼の名前はHaj Sami Sadiq。1955年生まれで今年62歳。16歳の時に銃で撃たれて、それ以降車椅子生活だそうです。

世界中からいろいろな支援をする人々が集い、村の人々と一緒にプロジェクトを進めている様子がYouTubeで紹介されています。
https://www.youtube.com/watch?v=DSd1sDORidg
 
やはりここの子供たちも元気でした。
突然やって来た私たちに警戒心のない笑顔を見せてくれるのです。

この村はチーズ、お茶、チーズ、ナツメヤシ、ハチミツなどを製造販売しています。
とてもきれいな施設で作られていました。
 
↓チーズ工場
↓写真左)世界で「スーパーフード」と言われているモリンガを乾燥させて作ったお茶(5シュケル約150円)

↓写真右)カモミールティー(5シュケル約150円)
↓写真左)塩漬けチーズ

↓写真中央)オリーブオイル漬けチーズ

↓写真右)ハチミツ(50シュケル約1,500円
村には世界中から来る人々の宿泊の為の施設もあります。
アースキャラバン2017中東のツアーでは、こちらの村に泊まって、子供たちと一緒に何かできたら良いなぁと考えています。
 
↓写真左)ゲストハウス前
↓写真右)ゲストハウスの中の様子


子どもたちとそして村の人たちに出会って、暖かい気持ちになって、次に移動しました。
 
この時ガイの携帯に連絡が入りました。
「入植者たちがベドウィンたちに嫌がらせをしに来るかもしれない」と。
私たちも急いでベドウィンたちのところに戻りました。
 
緊急の連絡が入りましたが、事なきを得たようでした。
そしてガイの案内で、先ほどいたベドウィンの方々とは別のお宅にお昼ご飯をいただきに訪問。ご夫婦と娘ちゃんが1人のお家でした。
 
マガリ(イスラエルのアースキャラバン実行委員)が初めてこのお宅を訪れた時、娘ちゃんに大泣きされて、最後まで怖がって近づいてこなかったそうなんですが、今回はどうだったでしょうか。
答えは最後に。
 
お昼ご飯。美味しかったです。こちらも自宅でチーズを手作りしているそうで、絶品でした。
このお家の旦那さんが腰が痛いということで、急遽、喨及さんによる施療が始まりました。
たぶん10分もかからず、終了し、痛みは消え、みんなで笑顔の記念撮影。
その後奥さんも施療を希望し、今度はマガリが。
その時の写真は撮っていませんが、こちらも施療後笑顔の記念撮影。
娘ちゃんもお母さんが良くなって、嬉しそうでした。
今回はマガリの近くに座って。なんか良いなぁ。
その後別のベドウィンの集落に移動しました。ここでも施療をして欲しいという人はたくさんいました。すごいな・・・・
↓ベドウィンの長と喨及さん、そして羊たち。
さて今日の「カッコイイGuyと行く旅と行くヨルダン渓谷・アカバ・ベドウィンの旅」は終わりです。
最後に下の写真の説明を。
ちょうど真ん中あたりに白い筋が何本も見えると思います。
これはイスラエル軍のジープが、放牧させているヒツジやヤギを追い回した跡です。
そして追い掛け回わされたヒツジやヤギはショック死するのです。
この牧歌的な場所で。

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